情報氾濫時代の道標になる一冊~『管理栄養士パパの親子の食育BOOK』
食に関する情報…いったい何を信じればいいの?
ネットでもテレビでも雑誌でも、育児をするうえでの「食」に関する情報はあふれています。
「食の欧米化は生活習慣病を招いた。子育ては和食で!」
「キレやすい子は母乳でなくミルクで育った!」
などなど…
大人になってしまえば、それを信じるか信じないかは自己責任でいいのでしょうが、子育てともなればそうはいかない。
でもいったい何を信じればいいのー?!出産前だけど既に不安!!
そんなモヤモヤを抱えていたときに、道標になりそうな一冊を見つけました。
乳幼児から高校生まで! 管理栄養士パパの 親子の食育BOOK (専門医ママの本・番外編)
- 作者: 成田崇信,オオノ・マユミ
- 出版社/メーカー: メタモル出版
- 発売日: 2015/07/25
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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先日、朝日新聞の書評欄で紹介されており、迷わず購入。
気負わず楽しく、でも基本は押さえる!
ネットで頼み、到着後一気読み!
やさしい語り口で、でも数字的な裏付けや理由付けはしっかり書かれているので、うなずきながらスルスルと読めました。
一貫しているのは「幅広い食材を使って、バランスのいいものを食べるのが原則」ということ。
言葉にすると当たり前なのですが、いろいろな情報に振り回されているうちに、忘れちゃうんですよね…
今後の子育てに必要そうな知識を俯瞰して解説してもらえ、なんとなーくマインドが醸成されたが気がします。
「気負いすぎなくてもいいけれども、親として食の基本はおさえておかなければ!」というポジティブな気持ちです。
耳に心地いいフレーズに惑わされない
前書きにこんな文章があります。著者は栄養士なので、食についての根拠のないデマ情報にすぐ気付けるものの…
中には真剣に取り組んでいらっしゃる保護者の方も見かけました。きっと、「大切な子どもにとってよいことなら、なんでもやってあげたい」という親心からだったでしょう。
本当にその通りなんですよね…。「いいよ!」って言われれば、「やってあげなきゃ!」って思っちゃう。
でも基本的に、魔法のように健康状態に反映される食材なんてないのです。聞き心地のいいフレーズにだまされないようにしないと。
なるほどなと思ったのは、たとえば下記。
「昔ながらの食生活」というとよいものに聞こえますが、昔の庶民の食事は栄養学的にかなり偏っていたことも分かっているのです。
「日本人はこれまでずっと和食でやってきたんだから、昔ながらの食事で育てるのが大事よ」と言われると、その通りかも?と思ってしまうのですが、そのぶん昔は脚気なども多かったわけです。
和食は塩分が多くなりがち、洋食は脂肪分が多くなりがち、という欠点はもちろんあるので、双方補い合ってバランスよく食べるのが大事とあります。ふむふむ。
食べるって楽しい!と思ってほしい
自分をかえりみても、母親がきちんとした食事を毎日毎日作ってくれたことで、食べることが好きになった気がします。
父親も全く料理はしませんが、「このお魚なに?」「これおいしいね」など興味を持って食事をしています。『孤独のグルメ』も大好きだし(関係ない?)
母親は専業主婦、私は(たぶん)働きながら子育てをすることになるので、母親のように手作り一辺倒で頑張ることはできそうにないです。
でも頼らざるをえないときは市販品や外食に頼って(それでOK!とこの本も言ってくれています笑)、自分の子供も「食べるって楽しいなー」と思ってほしいです。
一日の中で3回(おやつも含めれば4回!)も楽しい時間があれば幸せですよね。
いい本を読みました。あー楽しかった。
旦那にも読んでもらって、お料理に興味を持ってもらおう!
ちなみに著者の管理栄養士パパさんは、はてなでブログもやってらしゃいます~